あらすじ(BookLive引用)
フェンリルのママに育てられた転生者であるサリーは兄姉に囲まれ、幸せに暮らしていた。厳しいがなんやかんや優しいママと、強くて優しく仲良しな兄姉、獣に育てられる少女を心配して見に来てくれるエルフのお姉さんとの生活がずっと続くと思っていた。
ところがである。
ママから突然、「独り立ちの試験」だと、南の森を支配するように言われてしまう。
無理だと一生懸命主張するも聞いてもらえず、強制的に飛ばされてしまった。
『ママぁぁぁ! おにいちゃぁぁぁん! おねえちゃぁぁぁん!』
魔獣が住む森のなか、一応、結界に守られた一軒家が用意されていた。
致し方なく、その場所を自国(自宅?)として領土を拡張しようと動き出すのだが……。
フェンリルに育てられた(家庭内)最弱の少女が始める、スローライフ、たまに冒険者生活!
感想
異世界転生して生まれたばかりの状態のときに、その世界で最強格っぽいフェンリル(ママ)に連れていかれ育てられ、独り立ちする少女(サリー)の話。と、親のフェンリルママ視点もメインっぽい。
生まれた直後に父親中心の集団にフェンリルの生贄にされってるっぽいんだけど、父親が狂いながら歌ったり踊ったりしてるの割と狂気の始まりで草。まあ多分やべーやつにあって精神壊れちゃったんでしょ(なお、この後フェンリルママに叩き潰られる)。
そこからフェンリルママの兄弟(フェンリル)たちと一緒に育てられ、12歳ぐらいのときに独り立ち(強制)してスローライフを送っていく。
異世界ものなので前世の知識とかあるけど、ぼんやりしてて知識チートとかはできない、と言いつつ割と全体的に前世知識使ってる気はする。まあ、それで成り上がったりとかではないけど。
どちらかというと隠れ最強系。とはいえ、1巻ではスローライフ?がメインで、力示してすげーってなる場面はあんまない。
ちなみにこの世界の人間は本当に一部を除いて基本くそ雑魚っぽい(フェンリル基準)。
ってことでまずは前半のサリーの話から。
主人公で転生者のサリー(現世の名前)は前世では中学生ぐらいで親にも嫌われて良い生活ではなかった系。記憶もぼやけていて、基本的なことを除けば覚えてるのは見ていた魔法少女のアニメらしい。
1巻最後らへんの話になるけど、この魔法少女ってのがなんかキーワードっぽそうなんだよね。
まあ、それは置いておいて、いきなりカオスな状況から始まりなんか知らんけどフェンリルに育てられるという、情報が追いつかない感じで進んでいく。普通に数年が1文で終わったりするのであんまどういう状況か分からないなーってのはあった。
なんか気づいてたらフェンリル語や人間語がしゃべれるようになったり、魔法が使えるようになったりしてた。
あくまで前半のサリー時点での話だけどね。
ちなみにフェンリルの兄弟は兄、姉、弟(フェンリル兄弟からみて)がいて、全員とは仲良くやってる感じは微笑ましかった。
そこからなんやかんやあり、フェンリルママから独り立ち宣言(強制)され送った先の場所を縄張りにしろという課題にいやいや言うサリーは幼女でしたね。この後強制的に送られたけど。
でも案外立ち直り早かったし、ここら辺は前世の自我の影響かな。多分そこまで考えてない思うけど。
ここからスローライフが始まるが、前世知識であれこれする場面はほぼなく、だいたいなんかめっちゃ便利そうな魔法(環境問わず植物成長させたり)で色々してく感じだった。まあ、前世こういうのあったよねーってのはちょくちょく出てくるけど。
まずはサリーの縄張りの対象は人間の街なのでとりあえず向かったけど、まさかの門番の顔が恐いと理由で爆速で帰ってしまうのあまりにも臆病すぎるw強さとかわかりそうなもんだろうけど、なんかまだ親から離れたばかりの子供なんだなーって(適当)
結果、街を支配するのではなく、家の周りを中心に国をつくるとか思い始めて国歌作ったりするのあまりもぽんこつすぎる。
そんなわけで街にも入れず、家は森の中なので基本やり取りとかは人間ではなく、なんかでっかい蟻とか妖精?とかケルベロス?とか、絶対普通じゃないやつら。
蟻さんは多分物々交換みたいなやり取り相手っぽいからまだわかるけど、妖精?がよくわからない存在である。言葉はあるらしいけど、サリーには聞こえないっぽいし。フェンリルママと同格以上じゃないと入れない結界内にいたし、読んでるとめっちゃ怪しく思うんだよね。
なお、そんなこと知らないサリーは、妖精?のまとめ役っぽい妖精姫(サリー命名)がかわいいという理由で普通に結界内で暮らし始めるという。さては見た目以外で危機感ないな?
その後なんやかんやあって弱い熊(フェンリル基準)に襲われている冒険者を助けて、ようやく街に入り最強アピール(無自覚)したり、ケルベロス?助けて一緒に暮らすようになったりと色々あって前半のサリーの話は終わり。かなりゆるーい感じだった。
後半はサリーのママであるフェンリルママ視点。
旅立たせた後子供たちを遠くから見守りながら、主にサリーメインで行動につっこんだりしたりする話。
想定した動きとは違うことをするサリーに???ってなったり、ツッコミ入れてるところは笑ったw
子のことを思ってガチギレしたり、食べたかったものとか送ってくれずに『うぁおおん』って鳴いちゃうとか、思ったより感情豊かで好き。
そんな、つっこみ役となっているが、フェンリルママの過去や立ち位置も少ししることができ、前半のサリーの話では分かりにかったなぜ連れ去って育てたのかとか、成長過程を少し知ることができる。
特にサリーを連れて行った理由が、サリーのゆるーい感じとは逆でちょっとしんみりするような話だった。
内容はよくある、短い寿命とのやりとりみたいな感じだけど、自分そういうのに弱いんだよね。
あとは怪しいっていった妖精?やケルベロス?の正体も以外と早く知れた。まあそうだよねーって割と想像してた通りだったけど。ただ妖精姫、おまえ低音ボイスだったのか…
なんか今後サリーに立ちふさがりそうな敵っぽい感じもでてきたし、はたしてどのような展開になっていくのか。
最後の話は、兄弟たちとのちょっとした絡みや、サリー編の話で少しでてきた熊(強いやつ)との闘い。
熊との戦いは1巻で唯一格上のガチバトルで、普通にやばそうだった。そして倒れそうになった時に謎の声が聴こえ、それが最初の方に言った前世で見ていたアニメの魔法少女の声?だった。
その後に熊がビビるなにかがあったし、単なる演出のみだったのか…
そんなサリーの力が気になる終わりだった。あ、お姉ちゃんは反省しなさい。
簡単まとめ
サリー視点もフェンリルママ視点もそれぞれ別の面白さがあって良かった。
サリー視点では今後もゆるーい感じで進んで、フェンリルママ視点で色々な情報が明かされていくと良いなーって。
あと、兄弟たち視点とか活躍やサリーとの絡みももっと見たいかも
サリーの成長と神々らへんの設定とかの話が今後楽しみ。